ぺんぎんシナリオ「復讐の館(エンド分岐・報酬)」

ぺんぎんです。 シナリオの「結」の部分、エンド分岐となります。



<エンド分岐>

A:竹野を無力化し、四谷だけを助けて脱出した場合
  
  助け出された四谷は、探索者に対して重ね重ね礼を告げた。
  部屋から脱出する際、竹野、いや田野は気が狂った様な猛り声を上げる。
  耳を劈く様なその声を聞きながら、全員は命からがら脱出した。
  
  数日後、四谷からまた今までどおりに眠れるようにはなったと連絡が来た。
  自宅でTVを見ていると、竹野が自宅で死んでいたというニュースが流れるのに気付く。
  無関係な話ではない。 容疑者として、四谷や探索者の名前が流れていたのだから。
  その時、玄関のチャイムが鳴り、扉を開けた先に居たのは、手帳を持つ警察たち。
  「失礼、(探索者)さんかな? ちょっと、話を聞きたいので署まで来て貰おうか」
  
  交渉系技能にここで成功したら、警察にしばらく目を付けられるだけで済む。
  失敗したら逮捕され、拘束&取り調べ。ここでの《幸運》が、探索者の運命を左右する。
  成功→証拠不十分で釈放される。 失敗→殺人犯とみなされ、裁判にかけられる。
  (ただし、継続する際は、成功/失敗を問わず、信用に-10%のペナルティが付く


  →NORMAL ENDCHARACTER LOST(裁判にかけられて社会的地位抹殺)

 

B:四谷が死に、竹野は生き延びた場合

  四谷は拷問を受け続けるが、最終的には耐え切れずに息絶える。
  竹野は死んだ四谷を見て「罰は下った」と狂ったようにゲラゲラと笑いながら言った。
  (この後、竹野は復讐を果たしたことで未練をなくして自殺するか、それとも復讐代行人として闇の世界で狂いながら生き続けるかは分からない。少なくとも、それはもう探索者にとっては、もはや関係のないことだろう。)
  探索者達はそのまま竹野の目に留められることがなくなったと判断し、何事も無く家に帰る事が出来た。
 
  数日後、ニュースを見ていると、あの失踪事件が急展開を迎えたと報じられた。
  「行方不明者の男性が、ある家の1つの部屋で惨殺死体となって見つかりました。
   加害者はその中の1人、四谷大輔という男でしたが、彼はほかの男性を殺害後、自殺した模様です。
   警察は、四谷容疑者と被害者全員との関係を調査し、動機を調べる方針です。…」
  
  ニュースを自宅で聞いた夜、探索者は悪夢を見る。
  それは、死んだ四谷や失踪事件の被害者が竹野、いや田野によって苦しめられていると言うものであり、彼らの顔には苦悶の表情が浮かんでいた。
  自分が出来るのは「助けてくれえ」と叫ぶ四谷の様子を眺める事だけであった。
  探索者はそこで目を覚ますが、四谷があの時に向けた表情や言葉を忘れられない。
  日常は戻ったが、心の中に出来た曇りは消えず、自責する日々はしばらく続くだろう。

   →BAD END

C:竹野の記憶を消し、彼と四谷の両方を助けられた場合

  竹野はスプレーの煙を吸い込み、咳こんだかと思うと倒れて動かなくなってしまう。
  それと同時に、近くでパチパチパチと、拍手の音が聞こえたかと思うと、見知らぬ男が部屋に入って来た。
  「やあ、お見事。僕のヒントの意味をきちんと読み取って、それを基にして両方の人間を助けるとはね。 人間風情にしては、なかなかやるじゃないか。 僕もそれなりに面白い物を見せて貰ったし、満足したよ」


  その男は、探索者達が自分を訝しんで向けるその視線を涼しい顔で受け流す。
  「さて、これで僕達の出番は終わったかな。 …さあ、行こうか」
  そう言うと、男は指を鳴らす。 すると、男とあの怪物の身体が透けていき、最後には見えなくなった。 (※ニャルラトホテプが月の怪物を夢の世界に返しに行った)


  残された四谷を助け出すと、倒れていた竹野は目を覚ます。
  が、彼は自分が何者なのか分からず、今まで何をしていたのかも全く思い出せない。
  更に、訳も分からず血だまりと死体の部屋に居る事に、パニックになるだろう。
  ・ここで《精神分析》してあげたりなだめたりして、竹野を落ち着かせる必要がある。
  生き残った者達は、互いに支え合いながらも、この地下室を脱出した。


  数日後、探索者がテレビを見ていると、連続失踪事件のニュースがいつも通り流れる。
  「行方不明となっていた被害者の男性が全員、遺体となって見つかりました。
   警察は容疑者の特定を急いでいますが、犯人は周到に犯行を計画していたのか、指紋等の痕跡の採取が出来ない状態だと公表しています。…」
  もうしばらくすれば、真犯人の特定は出来ぬまま、捜査は打ち切られるだろう。
  復讐鬼と化した「田野健次」は、もうこの世にはいない。
  彼は記憶と共に黒い過去を忘れ去り、「竹野仁」として生まれ変わったのだから。


   1カ月後、探索者達は四谷に再び呼び出され、喫茶店『空影』に集まった。
  四谷はあの事件以降、再び安眠できるようになったという。
  良かったと安堵していると、「いらっしゃいませ」と、聞き覚えのある声がする。
  振り返ると、そこに居たのはあの竹野だった。
  「彼は今、ここで働いているんだ。 今日は僕の奢りだ、好きなものを頼んでくれ」
  各々の注文を済ませると、竹野は「少々お待ち下さい」といってキッチンへ向かう。
  その目に復讐の炎は燃えておらず、水の様に澄んでいた。


  GOOD END




<報酬>

・四谷のみを助けてシナリオクリア(エンドA)  1d4SAN回復
・四谷、竹野共に生還(エンドC)    1d4+1d6SAN回復
・竹野を過去(田野)から解放     1d6SAN回復

Cルートでクリアし、四谷の過去を知ってなお、彼を友人として受け入れ、竹野にも好意的な感情を寄せている場合にのみ、更にボーナス。

 探索者達は四谷と共に食事を楽しみ、会計を済ませて店を出ようとする。
 すると、竹野が歩み寄り、小さな小箱を1人に1つずつ渡し始めた。
 「皆さんには、あの時、大変お世話になりました。 今の生活にも慣れてきました。
  これは、私からのせめてものお返しです。 喜んでいただけると、嬉しいのですが」

 家に帰って箱を開けると、中身は大振りの赤い宝石のアクセサリーだった。
 これをどうするかは、探索者の自由である。

 ・月のルビー  深紅の大きなルビー。 大きい上に美しいから売ったら結構高くつく
         指輪、ペンダント、イヤリング、どんな形にしても良い。
         原石のままで、MP10あってもいいだろう。 設定はKP次第。

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